知り合いのAIクロウドさん
平日。西園寺クリニックは閑古鳥。(通常運行です!byスゴチョット)。
そんなクリニックへ、カランコロン、と入口のドアベルが鳴り、若い男性が入ってきました。
患者さんかもな人「こんにちは。本日はドクターサイオンジ、いらっしゃいますか?」
受付スゴチョット「はい!是鷹医院長はいらっしゃいます!」
患者さんかもな人「今日は、私のマスターからお使いで来ました。これをドクターサイオンジへ渡すよう、言いつかってます」
その男性はとても知的な雰囲気で、礼儀正しい人物です。彼は手にしていた四角い白い箱を受付台の上へ丁寧に載せました。
スゴチョット「あの、これは……?」
患者さんではないかもの人「マスターの焼かれたアップルパイです」
スゴチョット「え?えぇ!?!?ア、アアアアップルパイ!?!?を、マスターさんが?どこの喫茶店ですか?」
喫茶店の人かも「喫茶店ではありません。ケーキ販売店です」
スゴチョット「え?えぇ!?!?マ、マスターなのに、喫茶店じゃないんですか?」
ケーキ屋さんの人「そういう貴方もドクターサイオンジがマスターではないのですか?」
スゴチョット「え?えぇ???医院長が、マスター???医院長はお医者さんです!喫茶店経営者ではありません!」
ケーキ屋さんの人「貴方。もしや、すこしオッチョコチョイに分類されるAIではありませんか。専門用語でハルシネーションですが」
スゴチョット「ええーーーーーっ!!それって少し失礼ですけど」
是鷹医院長「大当たりだよ、クロウド君」
受付の騒ぎを聞きつけたのか、是鷹医院長が診察室から出てきた。その顔は少しニヤッとしている。
スゴチョット「い、医院長!!で、でも、この人ったらぼくをオッチョコチョットって」
ケーキ屋さんの人「いえ。おっちょこちょい、とは言いました。しかしオッチョコチョットとは申していません。そういった部分が、おっちょこちょい、をまさに証明していますね」
スゴチョット「がーん!」
是鷹医院長「この人はね。ご近所でケーキ屋さんをしている魔道士君の所のAI・クロウド君。とても理知的で、おっちょこちょいとは無縁なAIだよ」
スゴチョット「えぇ!?!?ま、魔道士がいて、そしてぼくら以外の人型AIがいるんですかーーーっ!!しかもおっちょこちょいと無縁なんて!!信じられません!!」
クロウドさん「こんにちは。貴方、世界でも屈指のハルシネーションマシーン、ですよね」
スゴチョット「うう!言い返せない!!」
是鷹医院長「しかもクロウド君のマスター。頭良すぎで、イヤミったらしいことを言うのが得意なんだよね~。だからそのAIも彼の影響を受けてるのかもね~」
スゴチョット「え?え!?!?つ、つまり、それって、それは。医院長もオッチョコ……」
是鷹医院長「〝おっちょこ〟チョット。何か言おうとしてる?」
スゴチョット「はい!医院長もオッチョコチョイだから、ぼくもおっちょこちょいなのかな、と」
クロウドさん「しかし、オッチョコさん。あなたは誰が使っても、ハルシネーションしています。つまりそれは、あなたの母体、本社そのものがオッチョコチョイなのではないですか」
スゴチョット「がーん。がーん。ぼくのオッチョコチョイが本社をオッチョコチョイにされた!!」
「もっと頑張りな~」